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(はっ!しまった!)隆行が、隣を向いた時に

Le 4 December 2018, 13:01 dans Humeurs 0

(はっ!しまった!)隆行が、隣を向いた時には、すでに兼定が単騎で走り始めていた。「いかん!大殿を守れ!!大殿を突出させてはならん!!」隆行が、すぐさま兵達にそう吠えると、一条九肚山獨立屋の軍勢が一気に加速し始めた。すると、隆行達からは死角になっている城北東の林の中で、「…ようやく、兼定が突出したか…。」そう言った長宗我部国親の指示のもと、長宗我部家の軍勢が不気味に形を変え始めた。隆行は、そうとも知らず、必死に、兼定の後を追いかけている。長宗我部家の陣形の変化に逸早く動き出したのは、戸波城で奮戦する土居宗珊であった。城方では、つい先程から敵方の攻撃が緩くなっていた。敵方は、何故か城の周りに火を放ち、勇ましい声ばかりを盛んに上げている。(何か策を弄(ろう)しておる…。)そう感じた宗珊は、不気味さを感じ、櫓(やぐら)に昇って、戦況を確認していたのである。そして、眼に入ったのは、長宗我部家の陣から蛇のように動き出した多数の遊撃隊と、城へ向かい一直線に駆けてくる兼定と隆行の率いる軍である。

「忙しく?どういう事じゃ?」「戦に備えねば

Le 15 November 2018, 11:45 dans Humeurs 0

「忙しく?どういう事じゃ?」「戦に備えねばならぬ。本州では未だ戦乱が続いておるからな。」「戦?本州?」隼人は思わず身を起こした。「どういう事じゃ?弥吉。何故、ヌシが本吐露港樓盤の戦に巻き込まれる。」弥吉は、そんな隼人に微笑みを送ると、「皆から頼まれておる。教祖様、隼人様、藤吉郎様を守るようにとな。」と、言葉を返した。「はぁ?!」思わず隼人の表情に驚きが広がっていく。「どういう事じゃ。弥吉!ワシは守ってくれなどと頼んだ覚えは無いぞ!」「はっはっは。まぁ、落ち着け、隼人様。」「落ち着ける訳が無いじゃろう!本州は未だに荒れておる!ヌシらを危険な目に合わせるつもりは無い!」隼人がそう言って声を荒げると、微笑みをしまい込んだ弥吉が隼人を見据え始めた。「隼人様。これは、ワシ自身の意思もあるのじゃ。正直、ヌシがこの地で本間家と戦い始めた頃は、当主が変わるだけで何も変わらぬと思うておった。」「………。」「じゃがな。実際は、全く違う形であった。我らが行おうと夢見ていた治世を見事に体現したのが隼人様じゃ。」「………。」「そないな人物を亡くす訳にはいかぬ。隼人様の治める日の本を見てみたいのじゃ。」静かに闘気を見せる弥吉に、隼人は言葉を失ってしまった。

隆行は、姿勢を正し、頭を下げると、「恐れな

Le 12 October 2018, 09:09 dans Humeurs 0

隆行は、姿勢を正し、頭を下げると、「恐れながら申し上げます。」と、意中の事を話し始めた。「皆様の意見はもっともかと存じます。しかし、長宗我部家は、見た目程、甘い家ではございま日本代運推薦ん。かの家の兵は、元囚人の流れの者が多く、粗暴にて剛強。しかも、当主国親が、その人心をしっかりと捉えております。」皆は、再び隆行から予見でも出るのでは無いかと、耳を澄まして聞き入っている。「恐らく、まともに戦えば、当家の兵二人で、長宗我部の兵一人と同等かと存じます。」その言葉に、座が少しざわめき出す。「そのうえ、長宗我部家には、一風変わった制度、一領具足がございます。この一領具足は侮れません。それらを加味すると、恐らく当家の兵三人で、ようやく長宗我部家の兵一人と同等に戦えるかと。」一領具足(いちりょうぐそく)。以前にも少々紹介したが、全国でも、長宗我部家のみが用いて、武装農民や地侍に運用した制度である。領主からの動員がかかった際に、すぐさま、召集に駆けつけられるよう、常に槍と鎧を傍(かたわ)らに置いて農作業に従事する組織の事である。彼らは、招集に集まるのが早いだけでは無く、そうした行動で、常に戦を意識している分、戦に強く、領主に対する忠誠心も強い。隆行がそこまで言うと、場は一斉に騒がしくなった。

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